世界で輝く「美しき障害者」──私が美容院で出会った感動の話

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先日、美容院の待合室で何気なく流れていたテレビ番組。
そこに映っていたのは、ダウン症の似顔絵画家の女性でした。

たしか「イネさん」という名前だったと思います。
(もし間違っていたらごめんなさい)

彼女の描く絵を見て、私は衝撃を受けました。
繊細で、どこか人の内面をえぐるような表現。
ふと、エゴン・シーレを思わせるような強いインパクトを感じたのです。

「これは……すごい」

そう思わず声が出てしまうほど、圧倒されました。

差別と引きこもりの過去──それでも彼女は絵を描き続けた

彼女には、かつて容姿に関する偏見や差別から引きこもりの時期があったそうです。
でも、そのとき彼女を支えていたのが「絵」でした。

人と話せなくても、心を閉ざしていても、絵は描ける。
そのキャンバスの上だけは、彼女の「世界」だったのです。

そして、描き続けるうちに、彼女の世界は少しずつ開かれていきました。


印象的な言葉「世の中にブサイクな人はいない」

彼女が番組で語っていた言葉が、とても印象に残りました。

「世の中にブサイクな人なんていない。ただ、“ブサイクな表情”があるだけ。」

なんて素敵な視点だろうと思いました。

私たちはつい、見た目や容姿にばかり注目してしまいます。
「この人は美しい」「あの人は醜い」
そんな単純な二元論に落とし込んで、評価してしまいがちです。

でも、それって本当に意味のあることなんでしょうか?

整形したほうがいい、あの人はダサい、顔が変──
そういう言葉を「わざわざ」口にする必要って、ありますか?

人にはそれぞれの美しさがあって、そこに優劣なんてないはずです。


思う自由と、口に出す責任

もちろん、頭の中で何を考えるかは自由です。
どんな妄想をしても、どんな意見を持っても、誰にも止めることはできません。

でも、それを「口に出す」という行為には責任が伴います。

その言葉は、誰かを傷つけていないか?
その場面で、本当に適切なのか?
一度立ち止まって考えるクセを、私たちは持つべきだと感じました。


真の品格とは、他者への思いやり

品格ある人とは、容姿や地位のことではなく、
「相手の立場に立って発言や行動ができる人」のことだと思います。

イネさんの姿を見て、私はそう強く感じました。

彼女は障害者である前に、ひとりの「表現者」として、
そして「人間」として、誇り高く生きています。

その生き方そのものが、美しく、知的で、ユーモアに満ちていて──
本当に魅力的な女性だと思いました。


まとめ──「多様な美しさ」を受け入れる社会へ

偶然出会ったテレビ番組でしたが、
とても大切なことを私に教えてくれました。

「人の美しさとは、顔や形ではなく、その人の生き方や在り方に宿る」

多様な価値観、多様な美しさ、多様な生き方。
それを受け入れられる社会こそが、真に豊かな社会だと思います。

もし、彼女の作品や本を見かけたら、ぜひ手に取ってみてください。
そして、彼女のように「自分の世界を表現すること」を恐れず、
あなた自身の美しさを信じてくださいね。

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